ドアを開ける音と共に、部屋の中へと連れて行かれる。
視覚を奪われているせいで、自分の置かれている状況が把握
できない。
冷たい床はビニール素材だろうか?
汗ばんだ手のひらを付く度に、微かにぺたぺたと音がする。
部屋の中は、大勢の人が居るようでざわざわしていた。
日常の喧噪とは全く違う類のざわめき。
甘い嬌声。
荒い息づかい。
時折響く悲鳴。
身体と身体がぶつかり合う濡れた音。
異様な雰囲気に、思わず足が止まる。
「もたもたするな」
強く鎖を引かれて、首輪が食い込み息が詰まった。
時折、自分の側を誰かが通る気配がする。
「先生、それが例の子ですか?」
頭上で柔らかな声がして、引かれる鎖が緩んだ。
「おや、こちらにいらっしゃるなんて珍しいですね、若宮先生」
「医者が一人居ると便利だからって、招待されたものですから」
くすくす笑う声と共に、冷たい指先が頬に触れて優はびくりと身体を
竦ませた。
「随分若い子ですね」
優の白い頬を、指先が掠めるように撫でる。
「15.6ですよ、たしか」
三上は、優の年齢すら覚えていなかった。
「ロクに躾の出来てない犬ですが、良かったらどうぞ」
「おや、良いんですか?」
「どうぞどうぞ。お好きなように」
三上は笑って云いながら、鎖を若宮の手に渡した。
「私も適当に楽しんでますので、終わったらそこらに放しておいて
下さい。誰かが構ってくれるでしょうし」
冷や汗が、優の顎を伝ってぽたりと床に落ちた。
これから、自分の身に想像も付かないような事が起こる気がする。
「震えているの?可愛いね・・・」
優しく穏やかな声と共に、そっと髪が撫でられた。

「あんまり可愛いから、苛めてあげたくなりますね」
あくまで穏やかな声のまま、若宮は優の髪を鷲掴んだ。
「くっ」
苦痛に歪む優の顔を、柔らかな笑みを湛えて見下ろしながらら、
白衣のポケットを探る。
若松は、ゆっくりと優の後ろに突き刺さった張り型を引き抜いた。
「可愛い子にはいいものをあげましょうね」
若松は、ポケットから銀色に光るチューブを出すと、中身を指先に
絞り出した。
張り型を引き抜かれて、ひくひくと蠢く後ろに、医者の手つきで、
丁寧に薬を塗りつける。
再び張り型を後ろに押し込めて、若松は優の髪を撫でた。
「即効性ですから、すぐに効果を実感できますよ」
若松の言葉が終わるか終わらないかの内に、凄まじい熱が
優を襲う。
「ぅあ・・・・」
猛烈な痒みと、灼けるような熱さに、優はたまらず身体を捩って
荒く息を吐いた。
「効いてきましたか?」
嬉しそうな声で云いながら、再び若松の手が髪を掴む。
唇に触れる熱いモノに、優は大人しく口を開いた。
「上手におしゃぶりできたら、ご褒美をあげますよ」
柔らかな声と共に、優の唇を指先が撫でた。
根本から先端まで丁寧に舐め、口に含んでしゃぶりあげる。
手が使えないせいで、時折口から弾け出たモノが、優の口元や
頬を濡らす。
堪えきれない痒みと熱さに、優は腿を擦り合わせながら腰を振った。
「なかなか上手ですね」
大きな手が髪を撫でる。
優は必死で、濡れた音を立てながら、若松のモノを舐めしゃぶった。
喉を抉られる苦しみも、軋む顎の痛みも気にならない。
ただ、一刻も早くこの痒みから解放されたい。
優は身体をくねらせながら、唇と舌と口腔の全てを駆使して、若松
に奉仕した。
「よろしい。ご褒美をあげましょう」
言葉と共に、不意に後ろの張り型が引き抜かれた。
「んあんっ!!」
たまらずモノから口を離して、優が甘い声をあげる。
若松は、優の腰を掴むと、後ろから一気に腰を叩き込んだ。
「んあんっ!あ・・・はぁっ、はぁっ・・・んんっ!!」
痒みに疼く内部を、思いきり掻き回される快感に、優は甘い声を
あげて、床に爪を立てた。
「歳の割によく慣れてる・・・イイ身体ですね・・」
きつい締め付けと共に、うねるようにして絡みつく内部の感触を
楽しみながら、若松が腰を揺らめかせる。
「はあっ・・・ぅくっ・・ぅ・・う・・・」
堰き止められた前が苦しい。
内部のポイントを、若松の熱いモノが掠める度に、優は身体を跳ね
あがらせた。
イかせて欲しくて、懸命に中のモノを締め上げて、腰を使う。
「そう・・・上手ですよ・・・」
僅かに掠れた声で云いながら、若松はきつく中を抉り立てた。

「前、借りても良いか?」
人の来た気配に顔をあげると、低い声と共に固い手のひらが
顎を掴んだ。
「どうぞどうぞ。上手ですよ」
自分を犯しているとは思えない程優しく柔らかな声に、一瞬気を
取られていると、歯列をこじ開けるようにして、一気にモノが侵入
してきた。
鼻につく据えた匂いと、濡れた感触。
舌を絡めると、紛れもない精液の味がした。
「さっき、アレにブチ込んできて汚れたもんでね」
男は顎で隅の男を示しながら、乱暴に優の顔に突き立てた。
「アレは・・・九条さんのでしたっけ?如何でしたか?」
「ちょっとスレ過ぎだな。締め付けもきつくないし、オーバーによがる
のが気にくわん」
男の言葉に、若松はくすくすと笑みを洩らした。
「でしたら、この子はお気に召すと思いますよ。締め付けは抜群
ですし、ココは初めてみたいですし」
「おしゃぶりも上手だな」
若松の腰の動きが一層激しくなった。
若松が腰を打ち付ける度に、喉奥に男のモノが突き刺さり、額が
下腹部に打ち付けられる。
生理的な涙が溢れ、目隠しの布に染みを作った。
身体の奥に注がれる、熱い迸り。
若松は身体を震わせると、優から離れた。
「交替しましょう。どうぞ」
後ろを犯していたモノと、前を犯していたモノにようやく解放されて、
くずおれようとする優の身体を、4本の手が支える。
固い手のひらが腰を掴み、冷たい指が髪を掴む。
かなり大きなモノを、一気に奥まで押し込められる。
緩んでいたとはいえ、かなりの痛みに襲われて、優はぐっと歯を
食いしばった。
「イイ顔ですね・・・」
苦痛に歪んだ優の顔を、若松の白い指先が辿る。
「まだまだ、可愛がってあげますからね」
若松の言葉に、自分はまだ、ほんの始まりの場所に居ることを
思い知る。

目の前の闇は濃く、終わりが無い。
光なき世界に、優は繋がれていた。

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