バスタオルにくるんだ僕を、ナオさんはそっとベッドに下ろした。
そのまま覆い被さるように口づけられる。
荒々しいようなキスに、うっとりと目を閉じていると、あたたかな
ナオさんの手が、首筋を滑って、ゆっくりと胸を撫でていく。
そっと唇が離れ、僕はぼんやりナオさんの顔を見上げた。
ぽたり、とナオさんの濡れた髪から雫が落ちて僕の頬を濡らす。
ナオさんは顔を伏せて、濡れた雫を舐め取った。
頬を舐めた舌が、首筋を辿り、鎖骨へと滑る。
甘く鎖骨を噛まれて、痛いようなむずがゆいような、何とも言えない
感触に僕は身体を震わせた。
ナオさんの手は体中を這い回り、唇がそれを追う。
胸を摘み上げられたと思った時には、舌で転がされ、脇腹を撫でた
手の感触が消えない内に、そこを舌が辿る。
絶え間なく与えられる、心地よい感触に、僕はナオさんの背中を
きつく抱きしめた。

徐々に手が下へと下りていく。
足首から内ももまで滑るように撫でられて、僕は思わず背を反らした。
ちゅっちゅっと一々音を立てながら、ナオさんが爪先から順に口付けを
上らせる。
爪先、足首、膝の内側、内ももは3カ所口づけて、僕の中心を素通り
すると、反対の足を逆に下りていく。
ナオさんの唇を待ちかまえて震えていた僕の中心は、素通りされると
耐えきれないと云ったように僅かに震えた。
それを見て取ったナオさんの指が先端に乗せられる。
「んっ!」
指先一つで、体中に広がる快感。
僕はもっと刺激が欲しくて、腰を揺らめかせてナオさんの手を握った。
「どうした?」
手を握られたナオさんが、顔をあげて僕の顔をのぞき込む。
どうしたって云われても・・・・
僕は顔を赤らめてそっぽを向いた。
「キモチイイ?」
ナオさんは先端に乗せた指を、小さな円を描くように揺らめかせる。
僕は唇を噛んで声を耐えた。
真っ赤になって声を耐える僕を見て、ナオさんはくすりと笑い、
「まこちゃんは可愛いなあ」
ぎゅうぎゅう僕を抱きしめた。
上からのし掛かるように抱きしめられて、緩く立ち上がったモノが、
ナオさんと僕の間で擦られる。
「あ、あっ!!」
指先だけの刺激とは比べものにならない、強い刺激に僕は思わず
声をあげて、ナオさんにしがみついた。
自分から、ナオさんの下腹に腰を擦りつける。
行為にも似た動きで、ナオさんは僕を揺さぶり、二人の身体の間で
白濁が弾けた。
「んあっ!は・・・ぁ・・・んっ・・・・」
吐精の快感に震えて荒い息を吐く僕の口を、ナオさんが荒々しく貪る。
僕はナオさんの首にしがみつき、自分から舌を出して深いキスをねだった。
角度を変えて、何度も深く口づけられる。
ようやく唇が離れたころには、僕はすっかりとろけていた。
「は・・・・・」
吐息を漏らしてナオさんを見上げると、ナオさんが笑って云った。
「目が潤んでる」
云いながら、指先が目の縁を辿る。
僕はうっとりと目を細めた。

ぴちゃり、と音を立ててナオさんの舌が僕の身体を這う。
「も、いいってば・・・」
ナオさんの身体を押し返す手は、逆に掴まれてシーツに押しつけられた。
「まだ、綺麗になってない」
下腹から胸にかけて迸った白濁を、ナオさんの舌が丁寧に舐め取っていた。
「あっ!」
下腹を舐めていたナオさんの舌に、ぺろりと先端を舐められて、思わず声が
あがる。
白濁にまみれた僕のモノをナオさんの舌がなめ上げる。
きれいに白濁が舐め取られた頃には、僕のモノは再び天を仰いでいた。
「まこちゃん。うつぶして」
促されて、云われるがままにベッドに俯せる。
シーツに自身が擦れるのがつらくて、腰をもぞもぞさせていると、ナオさんの
手が僕の腰をかかえあげた。
「腰はあげてて」
僕は深く考えずに、腰だけを上げるとベッドに俯せる。
途端にナオさんの手が、僕のお尻を割り広げた。
「!!」
びくり、と身体を竦ませる僕の後ろを、ナオさんの舌が舐めていた。
「やっ、やだっ!やめ・・・・」
とんでもないトコを舐められて、僕は焦って身体を捩った。
「じっとしてなさい」
ナオさんの手が、ぎゅっと僕を握り締める。
「くっ・・・・」
僕は大人しくなるしか無かった。
僕が抵抗しないのを良いことに、ナオさんの舌は入り口を執拗に舐める。
自分がしているであろう格好を今更ながら想像して、僕はシーツに顔を
埋めた。
恥辱に拍車を掛けるように、ナオさんの立てるぴちゃぺちゃいう音が、
容赦なく耳を犯す。
ナオさんは舌を尖らせるようにして、僕の中へとねじ込んだ。
身体の中に入ってくる、濡れた生き物のような感触。
僕の中を慎重に、だけど遠慮無しに探り蠢く。
たっぷりを唾液を絡ませた舌が、ゆっくりと抜き差しを繰り返す。
気持ち悪さと紙一重の気持ちよさが、舐められている場所を中心に
じわりじわりと広がっていく。
舌の抜き差しに合わせて、僕のモノを握り締めたナオさんの手もゆらゆらと
動き、前と後ろに絶え間なく与えられる刺激に、僕は耐えきれず時折顔を
あげて吐息を漏らした。
「は・・・あ・・・」
思考の大部分を占めていた筈の羞恥が、いつのまにかもっと強い刺激を
求める欲望へとすり替わっている。
「まこちゃん。腰が揺れてる」
小さく笑いを含んだ声で云われて、初めて気づく。
柔らかな舌じゃなくて、もっと固く、もっと奥まで自分を満たしてくれるモノを
待ち望んで、無意識のうちに腰が揺れていた。
「欲しい?」
ナオさんの言葉と共に、握った先端に爪が立てられる。
「欲しいっ!」
僕はもう耐えきれなくて、叫ぶように云った。
「欲しいのは、コレ?」
濡れた指先が、後ろに押しあてられる。
僕はぶんぶんと首を振った。
欲しいのは、それじゃない。
「・・・・・じゃあ、コレ?」
後ろに熱い熱いモノが押しあてられる。
僕はがくがくと頷いた。

「あああああ」
ずずっと音がした気がした。
ナオさんのモノが、体重を掛けられて一気に根本まで僕の中に入ってくる。
下腹部がずしりと重みを増した。
根本まで収めたまま、ナオさんが身体を倒して僕の肩を甘く噛み、首筋を
舐める。
「まこ」
耳元で小さく囁かれて、ぞくりとする感触に僕は思わず首を竦めた。
ナオさんの大きさに慣れた僕の中が、さらなる刺激を求めてやわやわと
ナオさんを締め上げる。
焦れったくなるほどの間を置いて、ナオさんが漸く動き始めた。
僕の腰を押さえつけて、ゆっくりと腰を突き上げる。
「ん、んんっ、ん・・・・・・・・」
溢れる唾液を飲み込んで、僕は鼻にかかった甘い声をあげていた。
「ん、んぁっ!あ、あっ!ああああ」
突き上げの角度が変わり、熱いナオさんが僕のポイントを的確に突いた。
一瞬気が遠くなるほどの、強烈な快感。
もう何も考えられずに、僕はあられもない嬌声をあげて、腰を揺らめかせた。
ふるふると揺れる僕の腰の動きに合わせて、ナオさんが一層激しく突き上げ
てくる。
「ひっっ!!」
前に回ったナオさんの手が、きつく先端に爪を立て、僕は耐えるヒマもなく、
ナオさんの手の中に白濁を放っていた。
「んんっ・・・」
程なくナオさんも、僕の中に熱い迸りを叩きつける。
「は〜」
二人で同時に溜息を吐いて、僕らはベッドに倒れ込んだ。

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